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【ニューズレター】ASCII Research Interview Vol.12

いま女子はソーシャルをどう使っているか?

月間65億PV! 巨大サイト「DECOLOG(デコログ)」の正体 (前編)

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2011年10月31日 11時40分

DECOLOG


 いま10代から20代の女性たちが、「ブログ」をものすごく活用しているのをご存じだろうか? その中でも圧倒的な支持を集めているのが、月間65億PV、ユニークユーザー数900万人を誇り、「Mobage」や「GREE」がゲームに特化していくのを向こうに、女性向けのコミュニケーション系サービスの覇者となった「DECOLOG(デコログ)」だ。


 その勢いはネットだけにとどまらず、主催する「ガールズフリーマーケット!」は、女性向けイベントとしては日本最大規模(2011年春の来場者数は約2万4000人)という。市場を一変させたDECOLOGの運営会社、ミツバチワークスの光山一樹代表を、恵比寿のオフィスに訪ねた。



アバターやポイントは
やりたくなかった

―― 正直、不勉強にも「DECOLOG」さんを存じ上げなかったので、お邪魔しました。

光山 そうなんです。大人は知らないんですよね、DECOLOG。

DECOLOGトップ画面

―― いま、Googleトレンドで「デコログ」と入れたら、すごい結果が出てきます。少し前のFacebookみたいな角度で、伸びているじゃないですか。いつ頃からこんなふうに伸びてきたのでしょうか? まずは成り立ちからお聞かせください。

光山 会社の設立は2005年3月になります。オフィスはいま、恵比寿と大阪にあって、スタッフは35人ほどです。

―― はじめからブログだったのですか?

光山 自分たちでWebサービスを作りたくて会社を立ち上げたのですが、最初のうちはお金がないので受託開発をしていました。少し余裕が出てきた2006年に初めて自社サービスの開発に着手して、12月に「acbi(アクビ)」というソーシャルネットワークを開始しました。

―― “あくび”ですか

光山 はい。“ソーシャルアドレスブック”というコンセプトで、携帯電話に入っているメールアドレスや電話番号をサーバー上に置いておくサービスでした。すごくいいコンセプトだと思って始めたんですけれど、結果は全然ダメでした。その理由はわかっていて、ガチガチにクローズド過ぎたんです。それにオープン前に作り込み過ぎて、サービス開始時には当初考えていたものとは全然別モノになってしまいました。

―― シンプルではなくなってしまったってことですか?

光山 はい。その後、この「acbi」の記事の投稿をするシステムのコンセプトを使って、ブログサービスを作ってみたのです。それが、DECOLOGになります。

―― その頃(2007年2月)って、「ブログブーム」はもう終わってますよね?

光山 終わっていました。アメーバがあって、ライブドアもあって、もう数えきれないほどのブログサイトで飽和状態になっていて、そこに新たにブログで参入することなんてありえないという状況だったと思います。しかも、ちょうどモバゲーがブレイクし始めていて、200万人、300万人とあっという間に会員を集めたということで、猫も杓子もポイントサイト、アバターだという話になっていたんですね。なので、「これからブログを作るんです」みたいなことを言うと、「いまさらですか?」「どうやってマネタイズするんですか?」とか、「もうポイントじゃないと駄目でしょう」といったことを、すごく言われた覚えがあります。

―― そういう空気がありましたね。

光山 個人的には、ポイントって何かイヤだなぁとか、アバターもどうもイヤで……。

―― アバターはだめでしょうか?

光山 いまでは、カワイクてオシャレなアバターもあって、僕自身の印象も変わりましたが、当時はダサくて、カワイクないと思っていたんです。一方で、ブログやプロフィールサービス、ホームページサービスのほうにも、嫌な部分がいくつかありましたが。

―― どういったあたりでしょうか?

光山 携帯電話でそれらを使うのに、女の子たちはみんなホームページやプロフをきれいにデコレーションして、すごくカワイク作るんです。手芸や編み物みたいな感じです。ところが、サービス運営者側は、そのページの上と下にエロ漫画のバナーを貼ってしまうんです。

―― なるほど。

光山 そうでなくても、出会い系のサイトの広告や、効果が怪しいコンプレックス商材の広告バナーが貼ってあったりするんですね。せっかく一生懸命手を入れてカワイク作ったのに、そういうのがあると、女の子は嬉しくないんじゃないでしょうか。なので、そういう広告のないブログとして、DECOLOGを考えたんです。

―― 開発に工数がかからないというお考えもあったんですか?

光山 そうですね。「acbi」の時は半年以上、考えに考えて、直しに直して、でもリリースしたらよくわからないものになってしまったので、今度は1カ月、2カ月で芯が決まったところでリリースして、ユーザーの反応を見ながら機能の追加や改善をしていこうと、方針をがらっと変えました。

―― 最初は女の子向けではなかったんですか?

光山 女の子向けでも男の子向けでもない、普通のブログサイトでした。けれども、やっぱり女の子の方がうまくポンポンと使ってくれるんですよ。最初は全然ユーザーも少なくて、100人とかそういうサイズだったわけですが、結局日記をマメに更新するとか、誰かにマメにコメントしていくのって、女の子なんですよね。使ってくれているユーザーに喜んでもらえるような、サービスの追加や使い勝手の改善を毎日毎日繰り返していったら、どんどん女の子向けになっていったんです。

―― PCではなくて、携帯だった理由というのは?

光山 それは、携帯のほうが開発が簡単だったからです。PCだと画面が大きいので、デザイン上、作り込まないといけないところが多いんです。それが、当時はスマートフォンもないので、携帯なら画面も小さく、またフロントのデザインもすごくシンプルですみますからね。


ブログといっても
SNS的

―― DECOLOGの現状を教えていただけますか?

光山 ページビューは月間で65億PVくらい。そのうちの12億PV以上を、スマートフォンが占めています。それから、1日あたりに1200万通くらいのメールを送信しています。これは一斉同報のメールじゃなくって、自分の好きなブログが更新されたら連絡が来るとか、あなたのブログにコメントがありましたよといった、ユーザーが自分で希望して登録する連絡系のメールです。

DECOLOGのPV推移
棒グラフは、DECOLOGの月間ページビューの推移。青い折れ線グラフは、Googleトレンドで集計したDECOLOGの検索ボリューム。PVは2009年に急拡大し、2010年の中頃に検索される回数が一気に増加した。

―― 相当な規模ですよね。

光山 ブログ開設数は、260万件以上です。通常、どこのブログサイトでも1つの携帯電話で複数のブログが作れたり、フリーのメールアドレスでも作れたりします。1000万件のブログが開設されているサービスもあって、それらに比べると少なく見えるかもしれないのですが、DECOLOGの場合は基本的に1つの携帯メールアドレスから1個のブログしか作れません。16歳から24歳くらいの女の子が使うサイトとしては、国内最大のブログサイトです。

―― 携帯キャリアのメールアドレスでしかブログを作れないんですか?

光山 はい。“だけ”からしか作れません。

―― ユーザー固有のアカウントということですね。

光山 ですから、DECOLOGはSNS的な側面が強かったりします。外観はブログなんですけれども、中身にはしっかりした友人登録の機能があり、リアルなソーシャルグラフで成り立っています。

―― 友達登録もできちゃうんだとすると、それはもうブログというよりはSNSだということになりませんか?

光山 何をもってブログというか、何をもってSNSというかという定義の問題なんですけども、オープンになっていて、アクセスした人が誰でも見られる状態になっているので、ブログと呼んでいる……というところがあります。ですが、SNSと呼んでいただいても、まったく差し支えはありません。

―― 友達は、一方向じゃなくて両方が認める方式ですか?

光山 そうです。フォロー的なものではなくって、申請して、承認というプロセスを経てということになります。

―― つまりは、mixiやFacebook的な作りになっていると。

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