アスキー総合研究所 > ニューズレター・フォーラム > ニューズレター > 月間65億PV! 巨大サイト「DECOLOG(デコログ)」の正体 (後編)
【ニューズレター】ASCII Research Interview Vol.13
Webサービスに関わるすべての人は必見!!
2011年11月07日 18時30分
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| ミツバチワークスのオフィス。35名のスタッフの大半が女性だ。 |
―― DECOLOGの直接競合って、どこになるんでしょうか?
光山 やっぱり「mixi」、「アメブロ」、「Twitter」ですかね。特にTwitterは、これからめちゃめちゃ流行ると思います。
―― 彼女たちの間で、ですか?
光山 はい。携帯って、ちょっと遅いんですよね。アメリカで流行ったものが日本に来るというのと一緒で、PCで流行ったものが、携帯に来ます。社会人がちょっと前に使い始めたものが、いまになって高校生が使い始めたとか、女の子がとかいう順番になります。IT系の大人の中にいると、Twitterは普通になったとか、もう終わりかみたいな論調があったりすると思うんですけれども、彼女たちには、これからすごく流行ると思います。それにスマートフォンへの移行が進むと、日記形式より、Twitterのようなタイムラインのほうがさらっと書けていいでしょうし。Facebookについても、大人で最近流行り始めたという感覚で、もうちょっとかかると思います。でも数年のうちには、必ずブームになるでしょうね。
―― Twitterが来るとしたら、当然、対抗か連動するものを考えていらっしゃるんでしょうか? 「DECOTTER」みたいな秘密プロジェクトがあったりとか?
光山 たぶん、対抗はしません。いつもそうなんですが、僕らは流行りの中心には行かず、なるべく逆の方向に行こうと考えます。アバターが流行っているときにブログを作ったり、雑誌の休刊がバンバン出た電子書籍元年に紙の雑誌に参入して、ファッションショーが大流行するとフリーマーケットをして……。お金がない分、頭を使いたいと。
―― TwitterやFacebook以外の競合はどういう感じなんでしょうか? 同じ携帯向けのサービスとかはどうでしょう。
光山 そこは、やっぱりパイが一定なので、どこかが大きくなると、必ずどこかが小さくなります。モバイルがメインのブログサイトとしては、2位のサイトでもDECOLOGの4分の1から5分の1くらいのサイズしかありません。DECOLOGが伸びた分だけ、やっぱり減る、もしくは伸びないわけです。
―― 成長途中で、他サービスと競っているという意識はあったんですか?
光山 そうですね、そこはシェアなので。mixiさんとかの総合百貨店には全体としては負けているけれど、僕らは専門店であって、10代後半~20代前半の女の子市場でいえば、勝っていると。
―― そして、そこにTwitterという風がひゅーっと吹いてきた。
光山 mixiもDECOLOGも日記型のコンテンツなので、そういう意味では逆風です。携帯向けのホームページサービスとかプロフィールサービスが、DECOLOGによって相当シェアを減らしました。それと同じように、今度はタイムライン型のサービスが出てきたことで、日記型のコンテンツがシェアを減らして行くんじゃないかと思います。
―― それも、PCでかつて起きたことではあります。
光山 タイムライン型のサービスの気楽さとか一覧性みたいなものは、コミュニケーションを大切にする女性に今後さらにウケるでしょう。それから、携帯が主流になってからは消えてしまいましたけれども、チャット。グループチャットみたいなものは、彼女たちのおしゃべりしたいという欲求に対して、非常にストレートに応えられます。なので、これからチャットがもう一度来ると思っています。
―― タイムラインが、というのは必然性があります。携帯電話は要素を掘っていく感じだったのが、iPhoneで滑らせる、スクロールさせるUIになったことで、そっちへ行くというのはですね。チャットもその延長線上に来ると?
光山 そうですね。チャットをチャットらしく使えるようになります。僕の友人のお嬢さんは高校生なんですけれど、Androidで、Skype使ってグループチャットして、無料通話もしてすごく活用しています。
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| DECOLOGユーザーが利用している端末。各キャリア名はフィーチャーフォンからのアクセスのシェアで、それとは別にスマートフォンを集計しているが、すでに3割以上はスマホからのアクセスだ。 |
―― アスキー総研の調査でも、若年層にSkypeが多いのは確かにその通りです。
光山 女の子はもともと長電話するわけじゃないですか。それに加えてチャットがあれば万全ですよね。
―― DECOLOGでは、スマホはどんな状況なんですか?
光山 いま、スマートフォンからのアクセスが30%以上です。
―― Androidの方が多いんですよね。
光山 ここ最近、Androidの伸びがすごく高いです。年内に半分がスマホになっても驚かないですよ。
―― もうあと2カ月しかありませんが、勢いとしてはそれくらいあると。
光山 携帯を機種変するときに、フィーチャーフォンに買い替えるという選択肢は、もうないでしょう。自分だけがフィーチャーフォンを使っていたら、グループチャットもできないんで仲間はずれになっちゃうこともあるでしょうからね。
―― スマホが半分になって、TwitterやSkypeがこれから流行ったとして、DECOLOGはどこを目指すんですか?
光山 ソーシャルに関していうと、たぶん、ブログみたいな形式の比率は小さくなっていくと思うんですけれど、消えはしないと思うんです。そういうものも残る。でも、主流はタイムライン型になります。そして、コミュニケーションでは、チャット的なものがもう一度リバイバルしてきて、Twitterより大きくなるかもしれません。Facebookも、2、3年後には大きな存在になっているでしょうね。
―― その中で、御社はどうやっていくんでしょうか?
光山 どうやっていけばいいんでしょうね。
―― 単純に、DECOLOGをタイムライン型のUIに変えるとか。そういうお話ではない感じですね。
光山 そうですね。そういう風には考えていません。日記形式というのは、長く文章が書けることを必要とされている方たちもいるので、多分残ると思います。ただし、確実にパイは減ると思います。
―― コマースをがんがんやって行くとかはないんですか?
光山 選択肢としてはあり得ると思います。彼女たちに直接リーチできるという、非常に大きな資産を持っていますので、女性向けのECサイトを何か始めようというのは、アイデアとしてはあります。
―― 3年後は、もしかするとネットじゃなくて、ぜんぜん違う分野になっているとかは?
光山 いえ、そこはネットだと思っています。僕自身がすごくインターネットが好きなので。ただ、かつてDECOLOGを作ったころと違うのは、いまの僕たちはDECOLOGを好きなユーザーさんがいてくれるので、彼女たちが喜んでくれることをやっていきたいというのが基本的な部分としてあります。彼女たちに喜んでもらえれば、僕らも食っていけるかもしれない。そして、喜んでもらえなくなったら、食っていけなくなるよねと。
―― いろいろとうかがってきて、ものすごく慎重ですね。基本はブロガーさんたちの反応を押さえながら、ゆっくり、ちょっとずついろいろやっていくみたいなことでしょうか。
光山 そうですね。まぁ、性格なんでしょうね。だから、やることがすごく遅いと思います。遅い話で言いますと、いま、5年ぶりくらいに新しいサービスを作っています。自分自身スマートフォンを使っていて、それとDECOLOGブロガーのスマートフォンの使い方を見ていて、もうちょっとこういうものがあったらいいのにな、というテーマがようやく見つかったんです。そのテーマを見つけるのに1年くらいかかりました。でも、テーマに対するアンサーは、社内で相談したらすぐに見つかって、早ければ年内にリリースしたいと思っています。派手さはないサービスなので、爆発的な支持を受けるようなモノではないのですが、ゆっくり育てていきたいと思っています。みんなが喜んでくれるといいのですが。